世界中で約5000種、日本では約200種の生息が確認されているトンボは、夏の終わり頃から幼虫のヤゴから成虫のトンボへと成長を遂げ、空を賑わせてくれます。トンボの生活として、交尾をしている姿は見かけますが、餌を食べている様子を見たことがある人は少ないでしょう。

トンボの食生活

トンボは肉食の昆虫で、主に蚊やハエ、蛾や蝶、時には他の種のトンボを捕食する場合もあります。

例えば空を飛ぶ鳥類は、その俊敏な動きと鋭いクチバシで獲物を仕留めて捕食します。トンボにはクチバシはありませんが、蜂などと同じように強靭なアゴを備え持っています。しかし捕獲の際にはこの自慢のアゴは使いません。

トンボには6本の脚があり、それぞれの脚はとても毛深いです。この脚で獲物を捕獲するわけですが、捕まえた獲物を脚を折り畳んで虫カゴのような状態にした中に閉じ込め、木の枝などの安全なところまで持ち帰り、捕食を始めるのです。