日頃の栄養不足を解消しようと、野菜ジュースを飲むという人は少なくないでしょう。しかし市販されている野菜ジュースは飲みやすさを重視するあまり、食物繊維を少なくしたり、製造過程で大切なビタミンが損なわれたりするのが難点です。そこで手作りの野菜ジュースを作るという発想が生まれますが、その際にも注意が必要です。

野菜ジュースとニンジン

野菜ジュースといえばどうしてもニンジンが入っていることをイメージしがちです。ニンジンにはカロテンというビタミンAが豊富に含まれており、美容効果・血圧を下げる・抗ガンなど、たくさんのメリットがあります。ニンジンは摂取しやすい緑黄色野菜の代表でもあり、甘みもあることでジュースには最適と思われがちですが、ニンジンに含まれる「アスコルビナーゼ」という酵素には、ビタミンCを分解する働きがあるのです。

市販されている野菜ジュースに含まれるニンジンは、濃縮還元加工がされていたり、乾燥させて粉末状にすることでアスコルビナーゼの働きを弱めているのです。

もしどうしても生のニンジンを加えたいのであれば、酸が酵素の活性を抑えてくれるためにビタミンを保護してくれるので、レモンなど酸の強い果物を一緒に入れると良いでしょう。