マジックテープのヒントは植物の実
特殊な状況下でもスムーズに衣類等の脱着を可能にすることから、医療現場や宇宙服に取り入れられ、様々な製品へと広がりを見せた「マジックテープ」。このマジックテープの発明は、ある植物が関係していました。
マジックテープの発明
マジックテープを発明したのはスイスのエンジニアであるジョルジュ・デ・メストラル。彼は犬の散歩中、犬の毛に絡まりついていた植物の実を見て、マジックテープを思いつきました。その植物は「ゴボウの実」。似たような植物でよく知られているのものにオナモミがあります。
これらの植物は、無数のトゲがあり、そのトゲの先端は釣り針のような形をしています。そうすることで動物の体毛などにくっつき、子孫を繁栄させるために種子を運んでもらうのです。この構造をうまく利用し、1951年に特許を出願し、生産を開始しました。
ちなみに「マジックテープ」という名称は、日本の大手化学メーカーである日本ベルクロ(現:クラレ)が取得している商標であり、一般的にマジックテープと同類の製品を呼ぶ場合は「面ファスナー」といいます。