紅葉を眺めるだけなのに「狩る」とは?
秋になると山が色づき始め、紅葉も見頃を迎えます。そして紅葉を見に行くことを「紅葉(もみじ)狩り」と呼びますが、なぜ眺めに行くだけなのに「狩り」という言葉が使われるのでしょうか。
狩りの意味
「狩り」とは鳥や魚、獣といった獲物を追いかけて獲物にすることです。動物に限らず「ブドウ狩り」や「キノコ狩り」というように、果物やその他の食材を得る際にも使われます。
このように、本来は狩猟を意味する言葉ですが、時代が進んで狩りをする必要のない貴族という地位が誕生すると、貴族たちは言葉遊びの一つとして、自然を観賞し愛でることに対して「狩り」という言葉を当てはめました。これが秋の紅葉でいうところの「紅葉狩り」になったのです。
しかし一説には、例えば綺麗な紅葉の葉を手にとって眺めることがあるように、自然も手にとれることから「狩り」という言葉が使われるようになったという説もあります。