手回り品とは、自分のそばに置いておく荷物のこと、つまり手荷物です。電車バスなどの各公共交通機関には、持ち込み可能な手回り品に関するルールが事細かに定められています。そこには持ち込み不可な品物として「死体」と明記されています。

死体は荷物?

この場合の「死体」とは、魚や小鳥などの小動物の死体のことではなく、人間の死体のことです。例えば東京交通局のバスに持ち込めない品目として、次のように規定があります。

死体、動物(手回り品として持ち込み可能な場合を除く。)、危険物、有害物、通路・ドア・非常扉をふさぐ恐れのあるもの、車両を汚損する恐れのあるもの等。

真っ先に死体が明記されています。なぜわざわざ死体は持ち込み不可なのか明記されているのかというと、戦時中には死体を列車で運ぶことが当たり前のように行われていたそうで、流石にそれは禁止しなければならないだろうとルールを定めたのが、現在まで受け継がれているそうです。