春先から夏になるまでの間に、ヒナを育て上げるために給餌をしなければなりません。一日数百回も餌を取っては与える給餌行動を繰り返したという記録もあります。しかし鳥の巣にいるヒナは大抵は数匹います。観察記録によると、やはり真ん中に位置取っているヒナが圧倒的に多くを貰えているということですが、成長に差は生じないのでしょうか。

鳥の給餌行動

鳥のヒナは餌を貰う際に口を精一杯に大きく広げてアピールします。この際に口の中やクチバシのふちの赤や黄色といったカラフルな色に対して反応し、餌を与えます。より大きく口を開けたヒナに対して餌をあげがちですが、それでもやはりポジションは重要なようです。

それでは常に真ん中にいるヒナだけがたくさん餌を貰えるのかというと、そうではありません。確かに短期的に見れば真ん中のヒナが集中的に餌にありつけることは間違いありません。しかし餌をたくさんもらったヒナはすぐにお腹がいっぱいになり、睡魔に襲われます。その隙をついて横にいるヒナは中央の位置へと移動するのです。

こうして自然と均一に餌を貰えることができるというわけです。