ウナギは一風変わった魚類です。その血には毒があり、表面はヌルヌルで蛇行しながら移動します。その姿はまるでヘビのようです。しかしウナギも他の魚同様、ちゃんとウロコを持っているのです。

ウナギのウロコ

ウロコはその硬さから外敵や水の中の障害物などにぶつかった衝撃から身を守ります。しかし前述した通りウナギの体表面はヌルヌルとしており、とてもウロコがあるようには見えません。しかし実際はウナギには約6万枚ものウロコがあるのです。

ウナギのウロコは退化してしまったため、体表面ではなく皮の下に埋まってしまっているのです。その代わりに粘液細胞が発達したので、多量のヌルヌルを分泌して体を保護しているのです。

イスラム教やユダヤ教の戒律には「ウロコのない魚は食べてはいけない」というものがあり、近年までウロコの目立たないウナギは食べられてきませんでした。実際はウナギにはウロコがあることが判明した後も、ウナギはあまり食べられないようです。