シャチはなぜ人間を襲わないのか
海の王者はクジラでもなければサメでもありません。体長およそ6mの巨体で、白と黒の模様が一見愛らしいですが、海のギャングの異名を持つシャチが、海洋系での食物連鎖の頂点に立っているのです。しかしシャチは滅多なことがない限りは人間を襲うことはありません。
シャチの生態
シャチの食性は肉食で、非常に獰猛です。小さいものでは魚・イカ・ペンギンなど、大きなものではアザラシ・イルカ・ホッキョクグマ・クジラ・サメなどを捕食します。面白いのが、一頭のシャチがこれら全ての生き物を獲物の対象にしているかというとそうではなく、シャチの個体によってどの生き物を獲物にするかが概ね決まっているのです。
これだけ多くの海洋生物を捕食対象とするのに、人間を襲ったという報告はほとんどありません。稀にサーファーが襲われたという報告があがりますが、これは捕食するためではなく、足ヒレなどにじゃれついたものとみられています。
シャチは非常に賢い生き物でもあり、水族館ではシャチショーなども開催されています。賢いだけに人間を襲うことはないのですが、人間に攻撃されるとその事を覚えており、報復攻撃することがあります。