弓取式は大相撲の本場所で、結びの一番に勝利した力士に代わって、決められた力士が行司から弓を受け取り、土俵の上で舞いながら四股を踏む儀式です。この際に誤って弓を落としてしまったらどうなるのでしょうか。

弓取式の作法

実際に弓取式で弓を落とすことは過去に何度かあります。落ちた弓を拾い上げる際、決して手を使ってはならないのです。力士は土俵に手をつくと負けとなるため、手を使っては縁起が悪いからなのです。そこで、落とした弓は足を使って拾い上げなければいけません。もし落とした場所が土俵の外であった場合は、係員によって拾い渡されます。

しかし2010年3月場所で事件は起こりました。高砂部屋の男女ノ里が弓を落としてしまったのですが、足で拾い上げることができず、なんと手を使ってしまうというハプニングがあったのです。この件について男女ノ里は「足で2回拾い上げようとしたが上手くいかなかったので、手を使ってしまった」とコメントを残しています。