日本では葬式に参列してから家に帰り、玄関先で体にを振りかける風習があります。中には葬式の挨拶状とともに塩の入った小袋を貰えることがあります。この塩は「清めの塩」と呼ばれるものですが、なぜ塩で清めるようになったのでしょうか。

清めの塩の作法

人の死はとても恐れられていたものであり、葬式に参加することで死の穢れ(けがれ)がつくと考えられてきました。そこで、本来は葬式の帰りに、海の水で体を洗い流し、身を清めていたのです。それが簡略化され、塩を振りかけて身を清めるという風に変わりました。

この清めの塩を振りかけるにも作法があり、ひとつまみの塩を胸、背中、足元の順番に振り掛け、最後に手でパッパと塩を払い落とします。

当然ですが、死への考え方、清めの塩の作法などは宗派や地域によって変わってきます。