人間の睡眠時間の平均は7時間と言われています。昨今でも理想的な睡眠時間はどれくらいなのかといった議論が止むことはありません。

そんな中、キリンの驚くべき睡眠に関する雑学をお届けします。

生態で大きく分かれる睡眠時間

生物の生態系によって睡眠時間は大きく分かれることになります。
つまりは、肉食動物であるか、草食動物であるか、の違いです。

肉食動物

肉食動物が食べる肉からは高エネルギーを摂取する事ができますが、狩りの瞬間にエネルギーを多く消費するため、体力の温存を兼ねて多くの睡眠時間を要する生物が多いです。

ライオンなどの動物を想像してみると、狩りをする以外では木陰で寝ているイメージが強いです。

草食動物

一方、草食動物はどうでしょうか。のどかに草葉を食べているイメージがありますが、いつなんどき肉食動物に狙われているかという不安と共に生活を送っています。これは睡眠時でも例外ではありません。

一部の例外を除いては、草食動物の睡眠時間は平均して3時間ほどです。中でもキリンの睡眠時間は生物上最も短いとされています。

キリンの睡眠時間

キリンは首が非常に長いですが、足もとても長いです。足を折らずに立ったまま寝る仮眠が睡眠時間の大半を占め、足をたたんだ座った状態での熟睡はわずか20分程度です。これは陸上生物で最も短い睡眠時間とされています。

長く寝てしまう例外な草食動物

先ほど述べたように、草食動物でも一日の大半を寝て過ごす例外な動物がいます。それがコアラとナマケモノです。

これらの種がエサとする葉っぱは毒性を含んでいるため、他の動物とエサの取り合いが発生することがありません。そのため、食事は木の上でゆっくりと取り、毒性の葉は消化が悪いためにゆっくりと胃で消化されます。外敵がいない上、消化に時間がかかることから一日の大半を寝て過ごすわけです。